2024.12.18 京都府内のイベント
【イベントレポート】光と音に包まれ、夜の植物の世界を旅する没入型アートイベント「LIGHT CYCLES KYOTO」京都府立植物園にて開催中!
日本最古の公立植物園、京都府立植物園は2024年に開園100周年を迎えました。その記念イベントとして、京都府立植物園では現在、期間限定の夜間イベント「LIGHT CYCLES KYOTO(ライトサイクル キョウト)」を開催中です。光と音に包まれ、昼間とは全く異なる様子を見せる植物たち。「信じられないほどの経験」と来場者を驚かせる、想像を超えた没入体験。すでに6万人以上が訪れた話題のイベント、その魅力の一端をご紹介します!
目次
LIGHT CYCLES KYOTO(ライトサイクル キョウト)とは?
光、音、プロジェクションと植物とのコラボレーションによって、私たちがまだ知らない植物たちの世界や、まったく新しい植物の魅力を体験できる没入型エンターテインメントです。イベントを手掛けるのは、ディズニーやユニバーサルスタジオ、モントリオールのノートルダム大聖堂など、世界各地の著名な施設とコラボレーションしてきた世界最高峰のマルチメディアスタジオ「Moment Factory」。その卓越した技術と独創的な演出が、幻想的な世界を紡ぎ出します。
開園100周年を迎えた京都府立植物園は、次の100年を見据え、京都から世界の生物多様性の保全に貢献するビジョンを掲げています。今回のイベントのテーマは「自然への敬意と人と自然の新しい関係性を考える試み」。光と音を通じて植物の声を可視化することで、自然との深いつながりを次世代に伝える機会を創出します。
日本最大級の温室で繰り広げられる光と音の幻想体験
会場となるのは、京都府立植物園の観覧温室。4500種類もの熱帯植物が栽培されるこの空間では、全長413mの園路を巡りながら、多種多様な熱帯植物を間近に楽しむことができます。この観覧温室に、趣向を凝らした4つのエリアが用意されています。
暗闇に降り注ぐ木漏れ日に導かれる「LIGHT WILL FIND YOU」
最初のゾーンは、ヤシの木などの熱帯の高木が生い茂る「ジャングル室」。温室に足を踏み入れると、湿った空気が体を包み込みます。足元にはスモークが漂い、まるで雲海の上を歩いているかのよう。真っ暗な空間に色とりどりの光線が柔らかく降り注ぎ、木々や園路の上には木漏れ日のように光の粒が遊んでいます。
室内には熱帯雨林における1日の日差しの移ろいを木漏れ日として表現し、緑、青、赤と移ろう光の色に合わせて音楽も変化していきます。日中と異なり視界が制限されることで次第に五感が研ぎ澄まされ、植物を「見る」だけではなく、植物の世界そのものに「入りこむ」感覚を味わえます。
魔法の世界に迷い込んだかのような幻想的な景色に、訪れた人々も時折足を止め、光の動きを眺めたり、撮影を楽しんだりと時間を過ごしていました。
水の流れに身を委ねるひととき「MEMORY OF WATER」
2つ目のゾーンのテーマは「水」。バナナやマンゴーなどの熱帯果樹が栽培される「有用作物室」には、光の川が流れます。熱帯雨林に降り注ぐ雨が大海原へと流れ、雲となり、再び恵みの雨となって降り注ぐ。そんな水の循環に想いを巡らせながら順路を進みます。 水の流れを感じながら「水の記憶」を辿る体験は、大自然の中で瞑想しているかのような感覚。日常の雑念を払い、今に集中する心地よさを体感できるひとときです。
見えないものを見る「INVISIBLE」
3つ目のゾーンは「砂漠サバンナ室」。ここでは乾燥地の植物が中心に栽培されており、これまでの植物表現がガラリと変わります。奇想天外な植物のシルエットを照らす赤いライトは不気味さを漂わせ、蝙蝠や猛毒の蛇が現れそうな不穏な雰囲気。夜の危険性や自然の驚異を彷彿とさせます。
ゾーンの入り口に置かれた「体験のヒント」が、没入体験をさらに深みへと導いてくれます。
次の部屋は、これまでの多湿の室内とは打って変わって、ひんやりとした高山植物の小部屋です。ここでは、中央に配置された枯山水を思わせる高山の様子を楽しめます。光と音に満ちた幻想的な世界から一度抜け出て小休止。最後のクライマックスへ向けて五感を一度緩和させ、さらなる没入体験への準備を整えます。
植物たちの語らいに耳を澄ませる「FOREST FREQUENCIES」
最後のゾーンでは、よりアーティスティックな演出に。近年の研究で、植物たちは信号によるコミュニケーションを図っていることが明らかになりつつあります。ここでは、鮮やかなプロジェクションマッピングと音の演出を融合させることで、植物たちの語らいを表現。重低音のビートに呼応する光が植物の鼓動を思わせ、植物たちの秘密の会話も聞こえてくるようです。次々と変化するアートの演出に、じっと見入る人も多くみられました。
長い旅も終わりを迎え、あざやかな花々に見送られながら出口へ。温室の外に出ると、一面の星空が広がっていました。所要時間はゆっくりと回って45分ほど。植物たちの生命力あふれる世界を堪能できる、稀有な体験となりました。
フードエリアで地元の味を楽しむ
期間中、観覧温室の前にはフードエリアも登場。北大路商店街や北山街協同組合など、地域が一体となってイベントを盛り上げます。冷え込む夜に嬉しいホットドリンクの他、ホットドックやタンドリーチキンなど、様々な軽食が楽しめます。
※出店店舗は日ごとに異なります。出店情報は公式サイトで確認できます。
また、期間限定でグッズショップ「KYOTO BOTANICAL GARDENS STORE」もオープン。京都府立植物園100周年記念グッズのほか、「植物」「光」「クラフト感」の視点でセレクトした、自宅でも植物の魅力を楽しめるアイテムも購入できます。
来場者の声「写真では伝わらないスケール感」
インスタグラムやTikTokでは「#LIGHTCYCLESKYOTO」のタグが賑わいを見せており、投稿された写真や動画から会場の様子を垣間見ることができますので、ぜひチェックしてみてください!
来場者からは、「家族で訪れて子どもが大興奮」「デートにぴったりの幻想的な空間」などの声が寄せられています。温室内で開催されるため、雨や寒さを気にせず楽しめる点も好評です。また、「植物に興味を持つきっかけになった」「昼間の植物園も訪れてみたい」といった感想も多く、実際に、このイベントが始まって以降、観覧温室の日中来場者数は19%増加したとのことです(2024年11月19日時点)。
さらに、「全身で自然を感じられる」「写真では伝わらないスケール感」といったコメントも。光や音、プロジェクションを駆使した五感に訴える演出の驚きと感動は、言葉や映像だけでは伝えきれません。昼間の植物園では決して見られない植物の魅力に出会い、人と自然とのつながりを感じられるイベント「LIGHT CYCLES KYOTO」は、2024年12月26日まで開催中です。自然とデジタルアートが融合した幻想的な植物の世界を、ぜひ体感してください!
「LIGHT CYCLES KYOTO」開催概要
- 会場
- 京都府立植物園(京都市左京区下鴨半木町)
- 開催期間
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2024年10月18日(金)〜12月26日(木)
(毎週月曜日は休演。ただし12月23日(月)は開演。) - 開催時間
- 18:00〜21:30(最終入場 20:30)
- チケット料金
- 大人(高校生以上):当日券 2,500円 前売券 2,000円 小人(小中学生):当日券 1,200円 前売券 1,000円 未就学児:無料
- チケット購入方法
- 公式サイト及び、各種プレイガイドにて販売中
- 主催
- 京都府、京都府立植物園アートナイトウォーク実行委員会
- 共催
- 文化庁
- 特別協力
- 三井不動産株式会社
- 特別後援
- ケベック州政府在日事務所
- 公式サイト
- https://www.lightcycles-kyoto.com/
- 公式SNS
-
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