特別展「宋元仏画―蒼海(うみ)を越えたほとけたち」
日本文化の国際性や包容力を、隣国の美術とともに再考する
宋元仏画は中国の宋・元時代に制作された仏教絵画ですが、中国ではすでに多くが失われ、現存する作品は日本に伝世してきたものがその大半を占めています。日本は中世以来、宋や元と直接交渉をもち、多くの仏教文物を舶載してきましたが、仏画はその中で最も珍重されるもののひとつであり、寺院で機能するだけでなく美術史上で規範的な役割を担うなど、日本文化に深く取り入れられ、永く大切に伝えられてきました。
- 歴史ある寺院の集中する京都は、宋元仏画を多く擁する地であり、開催にあたってはおのずと京都に伝わる文化財が主軸となります。本展は「宋元仏画」という隣国の美術に焦点を当て、中国当地での制作の背景を辿ると同時に、これらを舶載し自国の文化に取り入れてきた我が国の国際性や包容力、多様性をあらためて見直します。万博という世界各国から関西が注目される機会を活かし、京都への誘客にも繋げていきます。
- 実施主体
- 京都国立博物館ほか
- 実施場所
- 京都国立博物館 平成知新館
- 実施時期
- 令和7年9月20日~11月16日
- 関連サイト
- その他
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会場内の作品キャプションには英語・中国語(簡体字)・韓国語を併記、音声ガイドは日本語版のほか、英語版も提供予定です。
- 問い合わせ窓口
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jigyo_kyohaku@nich.go.jp
- 万博後の取組
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引き続き、京都を中心とした我が国に伝来する有形文化財の意義や文化的価値を国内外に広く発信していくとともに、永く将来に保存・継承していくことに取り組みます。