ブースイメージ
※パースはイメージです。空間の各種設計については今後の協議によって変更する場合があります。
京瓦による「ワンマテリアル」空間デザイン
Sandwich
めくるめくコンテンツで満たされた万博会場の中において、統一されたミニマルかつ静謐な空間をつくることで、人々がじっくりと京都の未来と過去に向き合えるような体験の創出を目指した。
この空間は、さまざまなクリエイターの協力を得ることで実現された。
床から壁面までは、浅田製瓦工場と共に開発した京瓦タイル「キモノタイル」によって覆われている。
着物の前合わせを思わせる独自のタイルパターンは、幾何学的でありながら不規則なリズムを刻んで配列され、空間に動きと奥行きを与える。
これに株式会社青空による映像や、音楽家・原摩利彦による音響が加わり一体となることで、多面的な空間の魅力を物語っている。
空間デザイン協力 Sandwich
国内外で精力的に活動する彫刻家 · 名和晃平氏が、制作の拠点として 2009 年に、京都 · 伏見にて創設したクリエイティブ · プラットフォーム。
彫刻· インスタレーション · 建築 · インテリア · 舞台美術 · デザイン · ファッション · ダンスパフォーマンスと領域横断的に活動するための重要な拠点であり、そこでは日夜、アーティストやデザイナー、建築家、ダンサーといったさまざまなクリエイターが集い、活発なコラボレーションを繰り広げている。
株式会社京瓦 浅田製瓦工場
代表取締役社長 浅田 晶久 氏
瓦のブランド『京瓦』
― 自分の代で無くすのは惜しい
京瓦タイル「キモノタイル」製作協力 株式会社京瓦 浅田製瓦工場
私が、この仕事をはじめたのは、大学の建築学科を卒業してすぐの頃です。当時、一級建築士を目指す学生は多かったのですが、職人を目指す学生は皆無でした。「建築は皆がやっているが、瓦をやっている人間はいなくなる」と思いました。仕事の手伝いは小学校の頃からやってましたし、高校の時に父親が倒れて入院したときにはかなり本格的に手伝いました、自分が長男でもありましたし、すんなりと3代目を継ぎました。
その昔『京瓦』というのは、他の瓦とは比べものにならないぐらいの高級品だったんですよ。手作りの良さである手間のかけ方、とりわけ『磨きの技術』などが評価されていたんです。だから手作りの京瓦の良さというのは分かっていました。「自分の代で無くすのは惜しい」という思いはすごくありましたし、今もあります。何らかの形で、この「手作りの技術」を伝えたいと思っています。
▲1400年の歴史を誇る「京瓦」。
いぶし銀と呼ばれる上品な色彩が特徴だ。
※写真は株式会社京瓦HPから。京都ブースではオリジナルデザインを検討している。
テーマ映像制作
株式会社 青空
世界中から訪れる来場者のために、ノンバーバルな新しい映像言語を作り出す。
被写体を視覚的に分析し、異なる複数の要素を画面上に織りかさねる手法によって、都市文化と自然、伝統と革新など性質の異なる営みが共存している京都府の魅力を映し出したい。
株式会社青空
代表・映像作家
山田 晋平 氏
京都造形芸術大学(現京都芸術大学)出身の映像作家・山田晋平氏が代表を務める。演劇やコンテンポラリーダンスを中心に、オペラ、コンサートなど、様々な舞台芸術の上演内で使用される演出映像の製作が専門。近年では、現代美術家とのコラボレーションによるプロジェクションマッピングや、映像インスタレーションなどの製作も行う。これまでに協働した主な作家は、チェルフィッチュ、維新派、金氏徹平など、国内外で数多くのプロジェクトに参加している。本企画では京都在住の演出家・グラフィックデザイナー・写真家である相模友士郎氏をクリエイティブディレクターとして迎える。
テーマ音楽制作
原 摩利彦 氏
2020年にアルバム『PASSION』をリリースし、その後2021年に『ALLPEOPLEISNICE』をデジタルリリース。アーティストグループ「ダムタイプ」へ参加。
野田秀樹作・演出の舞台『正三角関係』『兎、波を走る』『フェイクスピア』『Q』等、ダミアン・ジャレx名和晃平のダンス作品『VESSEL』、森山未來x中野信子xエラ・ホチルドの舞台作品『Formula』、田中泯x名和晃平の舞台作品『彼岸より』、彫刻家名和晃平のインスタレーション作品、JUNYA WATANABE COMME des GARÇONSのショー音楽、東京2020オリンピック開会式追悼パート森山未來出演、映画『流浪の月』監督 李相日 出演 広瀬すず・松坂桃李、映画『ロストケア』監督 前田哲 出演 松山ケンイチ・長澤まさみ、NHKドラマ『幸運なひと』出演 生田斗真・多部未華子、NHKドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』出演 草なぎ剛、NHK『日曜美術館』新テーマソング(坂本美雨と共作)、Apple JapanやNetflixのCMなど多岐にわたって音楽を手がけている。
2024年9月に世界遺産を舞台としたコンサート「音舞台」にて音楽監督を務め、自身も出演。令和3年度京都府文化賞奨励賞受賞。Marihiko Hara&Polar Mとして2023年フジロック・フェスティバルへ出演。