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イベントレポート

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2025.06.09 万博会場

「MEET UP KYOTO きょうと大集合」ステージイベントを開催しました!(5/1)

「MEET UP KYOTO」5月1日のイベントレポート

2025年5月1日、すがすがしい晴天のもと、関西パビリオンの多目的エリアにて「MEET UP KYOTO きょうと大集合」のステージイベントが開幕しました。
5月1日~4日に行ったステージイベントの初日の様子をお届けします!

当日のスケジュール

10:00~11:30

「けいはんな万博」へようこそ
主催:けいはんな万博2025運営協議会


13:00~13:40

福知山踊り ~みんなでつなぐドッコイセの輪~
出演:福知山市 / 福知山踊振興会


15:15~15:45

和のひととき
出演:KYOTO FUKU


18:00~18:30

ダイジョーブ音頭
出演:一般社団法人 手話エンターテイメント発信団 oioi

けいはんなの未来を奏でる

万博会場の開場から1時間後、「けいはんな万博2025運営協議会」の皆さんによるステージで「MEET UP KYOTO」が華やかに始まりました。
ステージの幕開けを飾ったのは、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、フルート、フルート&ピッコロによる華麗な五重奏。けいはんな万博2025テーマソング『飛天の奏』の美しい旋律が会場に響き渡り、これから始まる特別な時間への期待が高まります。

『飛天の奏』を演奏する様子

続いて、スクリーンにはアバターMC・水瀬ゆずさんが登場。自宅から遠隔出演する未来的な演出に、リアルとバーチャルが溶け合う不思議な一体感が生まれました。

アバターMCの水瀬ゆずさん

水瀬さんの進行で演奏が始まると、会場は美しい音色に包まれました。
続く合唱では、大人から子どもまで、35名の親子コーラスにより、けいはんな万博テーマソングの『天使のうた~けいはんなDream』と『日時計~けいはんなハーモニー』が奏でられました。このテーマソングは、小学生から募集した歌詞で作られているそうです。 優しいメロディと元気な歌声が調和して、心に響くステージとなりました。

歌声を響かせる親子コーラス

続いて、けいはんなの先進的な取り組みを紹介するVTRが上映されました。
さらに、水瀬さんが遠隔で操縦するアバターロボットが平城宮跡を観光する中継も行われ、未来の観光体験に観客の胸が高鳴りました。

リモートで平城宮跡を観光する様子

最後は『上を向いて歩こう』の大合唱。演奏者と幅広い世代の合唱団が心を一つに歌い上げ、希望あふれる歌声が会場いっぱいに広がりました。
けいはんなの多彩な魅力と、未来への希望を力強く発信するステージでした。

株式会社けいはんな代表取締役社長の荒木康寛さんにお話を伺いました。

―― 今回のステージの見どころである、アバターMCについて教えてください。

ロボットアバターやICTはけいはんな学研都市の強みです。最先端技術を象徴する取り組みとして採用しました。 未来の体験の可能性を示す場にしたいと考えています。

株式会社けいはんな代表取締役社長の荒木康寛さん

―― 音楽プログラムについても教えてください。

テーマ曲『飛天の奏』と、小学生からの公募で集まった歌詞から作った『日時計』『天使のうた』を披露します。 1970年の大阪万博『世界の国からこんにちは』などヒット曲のメドレーも演奏します。

―― けいはんな万博ならではの魅力が詰まった内容ですね。

そうです。半年間の見どころを紹介するVTRも上映します。14分ほどに内容を凝縮しました。夢洲から電車で約1時間とアクセスも良好です。 4月から10月までの期間中、各地でオープンラボやテックツアーなど多彩なイベントを用意しています。 科学技術、自然、文化を楽しめる場ですので、ぜひお越しください。

続いて、ステージでピアノを演奏された、高の原音楽芸術協会の成瀬紀子会長にもお話を伺いました。

―― 合唱では子どもたちの姿も印象的でした。

合唱は声さえあれば誰でも参加できるんです。初めて歌う子も気軽に挑戦してくれました。 年齢に関係なく楽しんでもらえたのが何よりです。

高の原音楽芸術協会会長の成瀬紀子さん

―― けいはんな万博2025の閉会式では150名の合唱参加者を公募されると聞きました。

はい。親子限定ではなく、幼稚園児からご年配の方まで、年齢問わずどなたでも参加できる企画です。 みんなで一緒に音楽を楽しみ、盛り上げたいですね。

さらに、けいはんな万博2025テーマソング『飛天の奏』、小学生から募集した歌詞で作られた『天使のうた~けいはんなDream』『日時計~けいはんなハーモニー』の作曲を行われた、作曲家の横山智昭さんにもお話を伺いました。

―― ―― 本日はお疲れ様でした。最初に演奏された『飛天の奏』について、どのような思いを込めて作られたのでしょうか。

ありがとうございます。最初の『飛天の奏』は、けいはんなのシンボル"飛天"をイメージし、 天女が万博に舞い降りて人々に祝福を送るような、壮大で親しみやすい曲を目指しました。

―― 合唱曲についてはいかがですか?

歌詞は公募で集めました。子どもたちの作品の中に、これだ!と思う詩があり、感動のままにメロディを書き進めました。 それを子どもたちが思いを込めて歌い継いでくれるのがすごく嬉しいです。

―― 皆さんの歌声を聴いてどんな気持ちでしたか?

今日の演奏で、"僕の手を離れた"と感じました。 自分の曲というより、みんなのものになったようで、本当によかったなと思います。

作曲家の横山智昭さん

―― 合唱には幅広い世代の方が参加されていましたね。

公募のほか、奈良のお父さんコーラスなど普段から交流のある合唱団にも声をかけました。 年齢差70歳以上の方々が一緒に歌ってくれました。音楽は年齢を超える力があると思います。

京都市から来場された岸川さんに、感想をお聞きしました。
「子どもから大人まで一丸となって歌う姿に力をもらいました」と語ってくれました。
「けいはんな地域の万博については聞いたことはあるけれど、具体的にはよく知らなかった」とのこと。 会場でけいはんなの取り組みについて説明を受け、「今度ぜひ調べて、けいはんなのイベントにも足を運んでみたい」とお話されていました。

「ドッコイセー」の唄が響く、福知山踊りで広がる輪

次に始まるのは、福知山踊振興会による『福知山踊り』です。明智光秀が福知山城を改築した際に「ドッコイセ、ドッコイセー」と面白く唄い出したのがはじまりと伝えられています。
その由来の通り、三味線・尺八・太鼓の音に合わせて「ドッコイセー、ドッコイセー」と独特の唄が軽快な拍子を刻みます。 舞台上では紫の着物に桔梗紋をあしらった踊り子たちが優雅に舞い始めます。ひとつひとつの動きが流れるように美しく、くるくると変わる手の動きは幻想的で、来場者も息をのんで見つめていました。

福知山踊りを披露する踊り子

地方(ぢかた)のみなさん

踊りが終わると、来場者参加型のレクチャーを行いました。 客席のあちこちに降りた踊り子たちがにこやかにお手本を見せながら、福知山踊りの特徴でもある、16もの手振りをひとつずつ丁寧に教えていきます。

来場者たちは初めての踊りに戸惑いながらも、見よう見まねで挑戦し、教わるうちに笑顔を交わしながら踊りを楽しんでいました。
踊りを通じて自然と会場全体が温かい一体感に包まれました。

レクチャーを受けながら踊る小学生たち

クライマックスは会場全体での輪踊りです!
出演者も来場者も子どもから大人まで輪に加わり、にぎやかな笑い声とともに福知山踊りが始まります。 すると、通りすがりの来場者の中からも飛び入りで輪に加わる人が現れ、徐々に輪が大きく広がりました。 にぎやかな笑い声やお囃子がまざり合い、会場全体がひとつの大きな踊りの渦になっていきました。 文化や世代を超え、誰もが一緒に楽しめる福知山踊りの魅力が、会場いっぱいに広がっていました。

福知山踊振興会副会長の吉見光則さんにお話を伺いました。

―― 万博で踊られるのは2度目になるそうですね。

はい、2回目です。大舞台でまた踊れることを嬉しく思います。

福知山踊振興会副会長の吉見光則さん

―― 福知山音頭の特徴を教えてください。

16手ぶりという複雑な振りが特徴で、優雅さの中に難しさがあります。 日本一難しい盆踊りとも言われ、最近は認知症予防にも良いと注目されているんですよ。

―― 踊りのルーツは何ですか?

明智光秀公が福知山城を築いた時、資材を運ぶ掛け声『どっこいしょ』から始まったと言われています。派手さはありませんが、歴史の重みを感じてもらえたら。

―― 地域での継承活動もされているとか。

小学校の授業で教えています。最近は保育園や幼稚園からもご依頼があり、福知山の子どもたちは小さいうちから踊れるようになります。

―― 最後に一言お願いします。

国内外問わず多くの方に見てもらい、福知山に足を運んで一緒に踊ってもらえたら嬉しいです。8月の盆踊りや『ドッコイセフェスティバル』など、参加できる機会もありますよ。

続いて、福知山踊振興会理事の植村竹子さんにお話を伺いました。

福知山踊振興会理事の植村竹子さん

―― 素晴らしいステージでした。観客の方も自然と踊りに参加されていましたね。

本当に嬉しかったです。皆さんが輪に入って一緒に楽しんでくださったのが何よりです。

―― 教える際に、心がけていることはありますか?

手の高さや動きを揃えること、指先まで意識することを伝えています。また、声を出して踊ると動きが揃い、楽しさも増すんですよ。

―― 年齢問わず楽しめる踊りなのですね。

福知山踊りは動きがゆっくりなので、小さいお子さんから高齢の方まで一緒に踊れます。皆で一体感を感じられるのが魅力です。

大阪から訪れ、福知山踊りに初めて挑戦したという男子高校生に感想を聞きました。
「場所は知っていましたが、実際に来るのは初めてです」と話し、踊りについては「最初はとても難しかったのですが、2、3回踊るうちに少しずつコツがつかめました。『右』『左』と声をかけていただけたので分かりやすかったです」と振り返ります。
普段からお祭りで盆踊りを踊ることがあるという学生は、「福知山踊りは日本で一番難しいと聞いていて......確かに難しかったです!」と笑顔を見せました。

伝統の技と美に出会う

3つ目のステージでは、「KYOTO FUKU」による、能と日本舞踊の公演を行いました。
ステージは能の謡で始まり、低く響く謡が会場を静かに包み込み、厳かな雰囲気が漂いました。 客席と舞台は目と鼻の先。声が空気を揺らすのを肌で感じ、一気にその緊張感に引き込まれました。

能の謡を披露する様子

謡の後には、日本語と英語によるアナウンスで、能の基礎知識や装束の解説が行われました。 舞台上で披露された装束はどれも精巧で、伝統産業の技が伝統文化を支えてきたことが伝わってきました。

能装束

続いて、能『大蛇(おろち)』の演目の一部が演じられました。 人の身体だけで情景を描き出す、洗練された表現を目の前で感じることができました。 また、躍動感あふれる動きと気迫に圧倒され、短い時間でもすっかりその迫力に引き込まれる舞台でした。

『大蛇(おろち)』

最後に、京舞『藤娘』が披露されました。藤につつまれた華やかな衣装をまとい、扇を手に軽やかに舞う様子は、まさに藤の花の精。 気づけば一つ一つのしぐさを目で追っている、華やかで美しい伝統舞踊です。
また、扇は万博のために日本画家・山本太郎氏が特別に制作したものだそうです。 伝統の美を間近で体感できる、貴重なステージでした。

扇子を持って舞う藤娘

優雅な踊りに感動します。

会場では、来場者に踊りの感想を伺うことができました。

「素敵でした。踊りが本当にお上手でした」と、群馬から訪れた女性は笑顔で話してくれました。 普段はテレビで日本の伝統芸能を観ることが多いそうで、この日は初めて京舞を観覧。 「実際に目の前で踊りを見るのは初めて。とても良い時間でした」と、満足そうに語ってくれました。

「日本古来の伝統を、京都から発信しているのは素晴らしいことですね」と語ってくれたのは、大阪から訪れた男性。
普段から地域の踊りや音頭を応援しに足を運んでいるそうで、 「今日は能や日本舞踊を拝見できて、とても良い経験でした」と笑顔を見せてくれました。

手話と音頭が紡ぐ、笑顔あふれる心の交流ステージ

当日最後のステージを飾ったのは、手話エンターテイメント発信団oioiのみなさんによる『ダイジョーブ音頭』。

ステージでの本番を前に、代表者の岡﨑伸彦さんにお話を伺いました。

―― 『ダイジョーブ音頭』を制作されたきっかけを教えてください。

万博で世界中の人が集まるなら、日本の誇れる文化として盆踊りがいいと思いました。そこに手話を組み合わせたら、もっと素敵になると思ったんです。

自身も聴覚障がいを持つ岡﨑さん。手話を使いながら答えてくれました。

―― 今回の『ダイジョーブ音頭』は万博のためのオリジナルなんですね。

はい。最初は手話中心のパフォーマンスでしたが、盆踊りらしさを出すために研究を重ね、踊りの要素をたくさん取り入れました。

―― ステージを通して伝えたいことはなんでしょうか。

"大丈夫"という言葉の持つポジティブさを届けたいです。そして、手話を一緒に楽しむことで関心を持ってもらえたら嬉しいです。

―― 最後に、ステージへの意気込みをお願いします。

今日のステージが、手話や盆踊りの魅力を世界に広げるきっかけになれば嬉しいです。ぜひ楽しんでください!

開始時刻が近づくと、会場はすでに満員。 客席には「何が始まるんだろう」と期待に胸をふくらませる来場者たち。立ち見の観客も集まっていました。 そんな中、ステージ中央のやぐらの周りに、個性豊かなハンドメイドの法被を羽織り、足袋を履いた出演者たちが登場! にぎやかな音頭のイントロが響き渡り、カラフルな照明がステージを彩ると、いよいよ『ダイジョーブ音頭』が華やかに始まりました。

『ダイジョーブ音頭』

人と人とのつながりを明るく伝える歌が、会場全体を盛り上げます。 手話とジェスチャーを組み合わせたユニークな振付、出演者の表情豊かなパフォーマンス、 スクリーンに映し出される字幕──音楽と視覚が一体となったステージは、見ているだけで楽しく、自然と笑顔がこぼれました。

大きな振付と満面の笑み

音頭が終わると、今度は来場者にサビ部分の振付がレクチャーされました。 ときおり小芝居を交えながら進むユーモラスな解説に、客席からは何度も笑い声が上がります。 気づけば、知らないうちに手話のいくつかを覚えていることに驚きつつ、楽しい時間があっという間に過ぎていきました。

「ダイジョーブ」の手話をレクチャーする様子

そして最後は、全員で実際に音頭を踊ります。 サビで繰り返される「ダイジョーブ?」「ダイジョーブ!」というフレーズは、不思議と心にじんわりと届き、踊るうちに気持ちが前向きになっていくようでした。

明るく、元気をくれる『ダイジョーブ音頭』は、会場に笑顔の輪を広げながら、「MEET UP KYOTO」の初日の幕をあたたかく閉じました。

ステージを観たサウジアラビアパビリオンのスタッフの方に話を伺いました。
手話を学ぶ目的でこのステージに参加したという彼女は、「手話をダンスと一緒に学ぶことで、楽しく覚えることができました」と笑顔で語ります。 日頃、来場者と接する中で手話を使いたいと考えたのが参加のきっかけだそうです。
「日本滞在は6か月ですが、この経験を通じてもっと日本文化や手話について学びたい」と話す彼女。国を越えて広がる交流の輪が、このステージを通じて確かに生まれていました。

「MEET UP KYOTO きょうと大集合」初日は、ステージに立つ出演者も、会場に集まった来場者も、みんなが一緒に笑い、楽しみ、心を通わせた一日。 多彩なプログラムを通じて文化や世代を超えたつながりが生まれ、未来への希望が広がっていくのを感じました。 ステージイベント初日を彩るにふさわしい、温かく心に残る時間でした。今後の万博会場で開催される京都のイベントにも、ぜひご注目ください!

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